『センター試験 日本史Bの点数が面白いほどとれる一問一答』(KADOKAWA/中経出版)

 

はじめに

センター日本史Bは100点がとれる!」という僕の考え方をもとにした「実践編」とも言える一問一答集です。講義中は「100点をとらなければ失敗だ!」と受講生に言っていますが、本のなかでは一般向けにトーンダウンしています(笑)

この本は、重野先生の書いた参考書『センター試験 日本史Bの点数が面白いほどとれる本』(KADOKAWA/中経出版)を補う問題集として依頼を受けました。そして編集者は「金谷先生の『センター日本史B一問一答 完全版』(東進ブックス)に対抗したい!」とも(笑)

…ということで、最初から内容・形式は決まっていた本ですが、センター日本史Bの過去問を解く前の知識確認としては、いい本ができたのではないかと自負しています。

以下は、本書の前書きと使い方のページです。



本書の特徴

センター試験の最大の特徴は、文章正誤問題です。典型的な問題は「正しいもの(誤っているもの)を、次の(1)〜(4)のうちから一つ選べ。」という4文の正誤判定です。その他にも2文、組合せなどがありますが、基本は同じです。
要は1文ずつ正誤の判定ができればいいのです。この本はその1文ごとの正誤判定を中心に、センター日本史Bを攻略するのに必要な知識を提供しています。

すべての問題は、1990~2014年のセンター日本史B本試験・追試験から選びました。類似の選択肢はセンター日本史Bでくり返し出題されているので、選択肢レベルではありますが、予想問題の要素もあります。


 


僕が想定する使用のタイミングは「インプット=知識を入れる」→「アウトプット=過去問演習」の間です。それまで授業をきいたり、教科書・参考書で得た知識を、センター試験に見合った知識に変えるのです。この一問一答をやれば、スムーズにセンター日本史Bの過去問にとりかかれるはずです。

それだけなら「金谷先生の本と何が違うんだ!」とツッコミが入りそうです。後発組の利点は、パワーアップです。次の点が大きな特長です。

  • 正誤判断のポイント(誤文である理由)を強調したこと

正誤問題は「誤文判定」が重要です。誤文さえ判断できれば、正解が出せるのが正誤問題です。攻略の基本は「正しいもの」を選ぶ問題であっても、誤文を消去することです。

  • センター日本史Bに必要な内容・用語を網羅したこと

センター対策の問題集は、意外に「抜けてる内容・用語」が多いのですが、右ページの解説を利用しながら網羅性を高めました。「センター試験で出題される100%の内容」とまでは言えませんが、出題された(出題されるであろう)内容の大部分はカバーできていると思います(これは金谷先生も意識されていますが)。

  • 年代順配列問題の対策をまとめたこと

センター日本史Bで高得点がとれない受験生ができない問題の一つが、年代順配列問題です。正答率が低い問題形式であるにも関わらず、この攻略法と問題をまとめたものはありませんでした。年代順配列問題の対策ができるのはこの本だけです!

そして「さくいん」がついています。知識確認や過去問演習後の復習に役に立つでしょう。その他センター対策のコラムも充実しており、センター日本史Bの攻略に必要な知識が満載です!センター日本史Bで高得点をとりたい受験生は手にとってみて下さい。必ず成果が現れるでしょう。


さいごに

この本を手に入れたら、正誤問題・年代順配列問題に慣れ、知識確認をしながら1か月以内で終わらせてください(その後は知識確認などで、くり返し使ってください)。その後、すぐに過去問演習に取り掛かりましょう。

過去問を解き始めたら、『センター日本史 満点のコツ』(教学社)を読んでみてください。センター日本史に対する理解が深まり、高得点がとれるようになるはずです。